築32年の市営住宅で最大116mmの不同沈下が発生。調査・住民説明を経てJOG工法が採用され、安全な住環境を取り戻した事例
建築物概要
| 所在地 | 山梨県 | 
|---|---|
| 建物名 | RC造3階建て共同住宅 | 
| 構造・規模 | 壁式鉄筋コンクリート造 | 
| 基礎構造 | 布基礎 | 
| 復元総重量 | 約 1500t | 
| 復元平面積 | 216m²(一階平面約270㎡)( | 
| 最大沈下量 | 116mm | 
| 指示地盤土質 | 粘性シルト層 | 
| 注入孔数 | 67ポイント | 
| 工期 | 23日間 | 
実施概要
山梨県富士吉田市にあるRC3階建て市営団地では、築32年が経過した時点で北東角部に最大−116mmの不同沈下が確認された。
1972年の航空写真より、建設前は農耕地であったと推測され、地盤造成の経緯と経年圧密が影響したと考えられた。
さらにボーリング調査により、基礎直下に粘性シルト層が存在することが確認され、局部的な支持力不足が不同沈下の主因と判断された。
実施施工
公共事業として沈下調査・原因分析・工法比較検討が行われ、総合的判断のもとJOG工法が採用された。
施工前に住民説明会を実施し、工法の安全性・施工期間・振動影響などについて説明し理解を得たうえで着工。
恒久性グラウト注入により粘性シルト層の支持力を回復させ、段階的なリフトアップで不同沈下を調整した。
施工は安全に完了し、建物レベルが適正範囲に復元されたことで、安心して居住できる住環境が確保された。
NETIS登録No. KK-100070-A、微量ショット反復方式
 
  