築28年のRC5階建て県営団地で最大150mmの不同沈下が発生。地盤調査により粘性シルト層が確認され、公共住宅として安全性確保のため沈下修正を実施した事例
建築物概要
| 所在地 | 山梨県 | 
|---|---|
| 建物名 | RC造5階建て府営住宅 | 
| 構造・規模 | 鉄筋コンクリート造 | 
| 基礎構造 | 布基礎(ラップルコンクリート) | 
| 復元総重量 | 約 3500t | 
| 復元平面積 | 500m²(一階平面約270㎡)( | 
| 最大沈下量 | 150mm | 
| 指示地盤土質 | 礫混じりシルト、砂質シルト | 
| 注入孔数 | 137ポイント | 
| 工期 | 34日間 | 
実施概要
山梨県某所にあるRC5階建て県営団地(約500㎡)で、築28年経過した時点で最大−150mmの不同沈下が確認された。
地盤調査として実施したボーリングにより、基礎直下に粘性シルト層の分布が確認され、長期的な圧密および支持力不足が沈下の主因と判断された。
床面の不陸と傾斜は住環境への影響が大きく、階段や建具にも変状が見られ、安全性と居住性の観点から早期の改善が必要とされた。
実施施工
公共住宅であることから、工法選定に際して安全性・施工精度・居住者生活への影響が慎重に検討された結果、JOG工法が採用された。
建物稼働を維持したまま、薬液注入により基礎直下の粘性シルト層を改良し、段階的なリフトアップで不同沈下を是正した。
施工中は継続したレベル測定と振動管理を行い、居住者生活に配慮しながら安全に施工を完了した。
NETIS登録No. KK-100070-A、微量ショット反復方式、多点インターバル注入
 
  