圧密軟弱地盤で傾斜したL型擁壁を、造成中の段階で確実に水平復元した施工事例
建築物概要
| 所在地 | 福井県 |
|---|---|
| 建物名 | プレキャストL型擁壁 |
| 構造・規模 | PCL型擁壁(H2500~H3900 |
| 基礎構造 | 直接基礎 |
| 復元総重量 | 約 – t |
| 復元平面積 | 273 m² |
| 最大沈下量 | 50 mm |
| 支持地盤土質 | シルト粘性+砂質シルト層 |
| 注入孔数 | 56ポイント |
| 工期 | 14日間 |
実施概要
福井県の造成地において、H2500~H3900のプレキャストL型擁壁(一部現場打ち)を敷設し盛土を行ったところ、圧密軟弱地盤の影響で擁壁が全面側へ傾斜していることが確認された。
元々周辺は田んぼであり、地盤は軟弱で圧密沈下が大きく進む性質があったため、盛土荷重により擁壁全体で不同沈下が発生したと考えられた。
造成中であったため施工条件は良好で、背面へのアクセスは容易であったが、擁壁を起こすために背面土を完全に撤去するのではなく、あえて必要量だけ残し“盛土荷重を反力として活用”できる状態 を確保した。
これにより、擁壁が前面へ押し出される方向へのバランスを取りつつ、効率的な復元が可能となった。
実施施工
まず、擁壁の傾斜に支障をきたす背面土を適切な範囲で部分的に撤去し、反力を生むために必要な盛土を意図的に残す 形で施工準備を整えた。
次に、擁壁底盤へアクセスするために56ポイントの注入孔を配置し、傾斜状況に合わせてJOG工法の注入計画を立案した。
JOG工法では、多点・微量注入によって圧密で弱った地盤の空隙を充填しながら支持力を高め、前面側へ傾いていた擁壁を徐々に起こしていった。
背面土を適度に残していたことで、盛土荷重が効率的に反力として作用し、復元作業が安定的に進行 した。
施工中はレーザーレベルで擁壁全延長のレベルを常時監視し、過度な応力集中が生じないよう慎重に調整。
その結果、全面側への傾斜は計画どおり解消され、修正後に再盛土を行っても再沈下の傾向は見られず、非常に良好な安定性 が確認された。
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